2024年11月10日(日)に開催された北陸・中部実業団駅伝に参加しました。
開催地は、愛知県田原市。渥美半島の先端に位置して、美しい海岸線と豊かな農業が魅力の場所です。
北陸の市民ランナーで結成された「Finth」というチームで出場。そうそうたるメンバーが集う中、重要な1区を任され、大きなプレッシャーと期待を背負ってのレースでした。
この大会はYouTubeでも放送され、 全国から多くの視聴がある中で、他のチームはほとんどが実業団選手という少数精鋭での勝負。何だか昔の都道府県駅伝や出雲駅伝で1区を走った時を思い出しますね。久々に、普段のマラソンレースとは一味違う、非常に緊張感のあるレースでした。
チームとしての目標は「高田自衛隊さんに勝つこと」。個人としては「先頭から90秒以内で次の区間に繋ぐこと」。
レース前、1000mを10本、3'00 ~ 2'47のペースでいいリズムで走ることができ、調子は上々。手応えはそれなりに感じていました。また、今回は特に調整せず、レース直前の1週間は190km以上走でした。12kmの駅伝では、フルマラソンのようにエネルギーを溜める必要はないと考え、翌週に控えるハーフマラソンも視野に入れ、全体の調整の一環としてこのような仕上げ方になりました。
早朝、60分以上体を動かしてから、日中は早めの段階で一旦豊橋まで移動。
職業柄、土日も基本は移動しながら開発作業等があるため、基本は電車や飛行機での移動になるのですが、電車でのアクセスが良い場所だったので助かりました。
北陸と東海道線が混じっている場合は、駅ねっとで予約したチケットが窓口でも受け取れないというトラブルもありましたが、駅員さんのサポートもあって、予定していた時刻で豊橋駅に到着。少しラウンジっぽい場所で食事と仕事をしてから田原まで移動。
15時過ぎくらいには会場近くのホテルに到着できたので、そこから7-8kmほどゆっくりジョグ。慣れてきたものの、やはり移動疲れはある程度感じますね。
夕食の頃には全てのメンバーが集まり、レース当日に必要なものをもらい、説明を受けた後、待ってましたの夕食。県外の方など、普段、そこまでゆっくり話せないような方ともゆっくりお話しもできてまた心の輪が広がった気がします。
夕食後は、最近お気に入りのミルクがたっぷり入ったプリンとヨーグルト&デザート、八ツ橋を堪能し、枕を高くして就寝。この日は寝つきが良かった気がします。
当日は、ホテルの朝食は6:30。
自分は1区ということもあり、9:00というスタート時間を考えると、非常に無念でなりませんでしたが、ホテルの朝食は諦めることに。
5:00に起き、そこからコンビニでカレーを購入し、みたらし団子や八ツ橋、ういろう等、炭水化物のものを中心に詰め込んでからレースの準備後、6:00-6:30頃までは少し休憩。いつも、レース前はギリギリまでゆっくりしていることが多いです。
7時前くらいにはホテルを出て会場へ。第一次点呼の8時10分まではかなり時間があったのでまたそこでゆっくりしていました。
スタートの1区なのでいつも通りとはいえ、全然慣れない環境だったので、いつもとは違った緊張感はありました。第二次点呼は8時40分で、スタート地点についてからは少しいつも通り走れる安心感が湧いてきた感じはありました。
昨年のレースは序盤がスローペースで、後半一気に展開が動く形でしたが、今年は他の展開も予想し、さまざまなパターンに対応できるよう準備をして臨みました。
想定していた通り、序盤からかなりのペースで、6kmまでついていた先頭集団のペースは以下の通り。
1000m:2分53秒
3000m:8分42秒
5000m:14分29秒
この後、6km過ぎの急激な上り坂で、一気にペースが上がったのでここは無理せず後ろから様子見をすることにしましたが、思ったより皆さん先頭集団で粘っているよう。
ただ、運動生理学的には、上り坂で急激な負荷をかけると実際にはそれ以上の負荷がかかるということなので、さすがにかなりのダメージだったのでしょうか、その後ちらほらと、急激にペースダウンしている選手も出てきたので、うまく吸収しながら、自分のペースを保つことだけに専念。
結局その後も3分/kmを切るペースで淡々と刻み、
10000m:29分25秒
の通過。この後、上り坂でさすがにこの区間は3分を超えましたが、最後の1kmは逆に下り坂なので、持ち味のストライドを生かして走り切ることができました。
結果としては、
全体順位:12位(17チーム中)
北陸順位:3位(4チーム中)
1区 9位 35’12”(12.0km、2’56/km)
という形で、チームとしても、個人として、目標を達成することができました。
日本選手権にも出場するトップクラスの選手たちがいる中、半分以上の距離を先頭集団についていけたことは、自信になりました。1km3分を切る、2分55秒程度のペースで刻み続け、「キロ3分は決して速くない」と感じられたのは心理的な成長でもあります。
メンバーの方や、応援にきてくださった仲間たちにも喜んでもらえて良かったです。走ることがこういう形で何かの役に立てることができて嬉しいです。
最後に、今回の駅伝で、私たちのチーム「Finth」を少し注目いただける機会となりましたので、簡単にご紹介させていただくと、「Finth」は、北陸の実業団に所属していないメンバーが集まり、北陸の市民ランナーのレベル向上を目指して結成されたチームです。
元YKK駅伝部の及川さんが立ち上げ、練習会や今回の駅伝の主導もしてくださっています。一般の実業団チームとは活動スタイルが異なり、駅伝の準備や段取りにもまだ慣れていない部分が多く、及川さんのように実業団の経験を持つ方がサポートしてくださることで、多くの壁を乗り越えられました。この貴重な機会を作っていただいた及川さん、本当にありがとうございました。
実業団選手たちと走る機会をもっと増やすことで、新たな視野が広がってくると思っていますので、この経験を同世代で共有、次の世代へとつないでいければと思っています!
今回の駅伝まで、練習会等の交流を通じて刺激を与え合い、努力を重ねた日々が形となりました。
また、沿道や遠方から声援を送ってくださった皆さま、温かいメッセージをくださった方々、本当にありがとうございました。おかげさまで、メンバー一同、最後まで走り抜く原動力となりました。
さらに、今回、太陽スポーツさんからチームに対してスポンサー契約をいただき、当日使うユニフォームをサポートをしていただきました。移動や宿泊だったり、遠征にはかなりの費用が伴ってくるため、こうした援助はとても助かりますし、精神的にもこうした思いを背負って走るというモチベーションにもなるのでとても力になります。本当にありがとうございました!
今後も「Finth」として、新たな目標に向かって挑戦を続けますので、これからも応援よろしくお願いいたします!