フルマラソンのレースは、多くの準備が必要となる競技です。
かれこれ28回目のフルマラソンにはなりますが、何度臨んでも、数日前くらいから臨戦体制に入るような気持ちになります。
他の競技者に比べると、緩い方ではあるとは自覚はしているのですが、例えば食事の面では、レース終盤にエネルギー切れを起こさないために普段以上の栄養摂取が必要な一方で、水分を摂りすぎると途中でトイレに行きたくなることもあるため、フルマラソンを走る日の前日は飲み物に関しては細かなところでかなり気を使ったりします。
ハーフマラソン程度の距離ならあまり気にしないことも、フルマラソンになると影響が大きく、準備の細かさが求められると感じます。
練習量に関しても同じで、トラックレースやハーフマラソンでは、少し疲れた状態で出場することもありますが、フルマラソンでは万全の状態で臨みたいものです。
ただ、注意しているのは「なるべくいつも通り」を心がけることです。例えば、練習量に関しては、1週間前から練習量を減らすのが良いとされていますが、個人的には少し早すぎると感じています。入念に準備しすぎると逆にうまくいかなかった経験もあるため、無理に特別な調整はしないようにしています。
食事面でも、カーボローディングを意識しすぎるあまり体が重くなったり、消化が終わらないままレースを迎えたこともありました。
特に大事なレースであればあるほど、入念な準備と戦略が求められますが、その反面、プレッシャーから特別なことをしてしまいがちなんですよね。
実際、過去には特別な調整をせずに自己ベストを更新できたこともあり、他のランナーでも同じようなケースをよく見かけます。必ずしも「入念な準備」が良い結果につながるとは限らないように感じます。
昔は一つ一つのレースに重きを置きすぎていたこともありましたが、今では多くのレースを経験する中で、普段通りの調整でも結果を残せるようになってきました。
最近では、少しずつ、『あえて特別なことをしない』勇気を持てるようになってきた気がします。それは、普段通りで成功した体験を積み重ねる中でしか身につかないものだと感じています
そんなわけで、今週末の金沢マラソンも、普段通りの気持ちで楽しんで走ろうと思います。
今年も県外から強力なライバルたちが来ますが、自分も彼らに負けない成長を実感しています。どんなレースになるか、とても楽しみです!