プロランナーと市民ランナーの境界線が変わる時代

投稿日:2025年01月24日

今週末の大阪ハーフマラソン、3月の東京マラソンののエリート選手のエントリーリストが公開されました。

大阪ハーフマラソンのエリート部門は1時間3分台、東京マラソンのエリート部門は2時間17分台という高い参加基準で区切られており、そのレベルの高さに改めて驚かされます。

エリートランナーたちのリストには、実業団選手だけでなく、海外勢や"市民ランナー"など、多様な顔ぶれが並んでおり、今のランニング界の幅広さを象徴しています。

こうしたリストを見ながら、最近思うことがあります。「プロランナー」と「市民ランナー」という言葉にどれほどの意味があるのだろう、と。ここ数年で、両者の境界線はますます曖昧になりつつあり、認識を改めるタイミングが来ているのではないでしょうか。

特に近年注目すべきは、"市民ランナー"の中にも驚異的なランナーが増えていることです。実業団を引退してから急激に実力を伸ばし、ボストンマラソンで入賞を果たした例の超人もいらっしゃれば、フルマラソンを2時間10分台で走る市民ランナー、ハーフマラソンで1時間2、3分台の市民ランナーもゴロゴロ。そのレベルはもはや「市民」という枠にとどまらない領域に達しています。

 

プロと市民ランナーの違いとは?「対価」の有無?

一般的にプロランナーは、実業団チームに所属し、走ることを仕事としている人というイメージが強いと思います。企業からの給与を受け取り、充実した練習環境を提供されるなど、競技に集中できる環境が整っています。一方、市民ランナーはフルタイムの仕事を持ちながら、業務時間外に練習やレースに取り組むことが一般的です。

しかし、近年ではこの定義そのものが揺らいでいます。例えば、以下のようなケースが挙げられます

  • スポンサー契約を結ぶランナー
    個人でスポンサーと契約し、活動資金を得ながら競技を続ける人。
  • SNSやYouTubeを活用したインフルエンサーとして活動するランナー
    自らのランニング生活を発信し、企業案件や広告収入を得る人。
  • 外部クラブチームで活動するランナー
    企業から資金援助を受けつつ、通常業務の一部を免除されることで、外部のクラブチームや個人コーチの指導の下で練習を行うランナー。

上記の事例を考えると、「プロ=実業団所属」という固定観念は時代遅れになりつつあると言えるのではないかと思います。

さらに、こうした区分に関わらず、一定の基準を満たすことで大会運営側から特別待遇を受けることがあります。具体的には、エリート選手として出場料が免除されたり、大会運営が移動費や宿泊費を負担してくれるケースです。中には、海外の国際レースに派遣されるような機会を得ることもあります。

こうした待遇を受ける場合、単に競技に参加するだけでなく、ある程度は、パフォーマンスが求められることも想定されます。これは、市民ランナーとしての立場でありながら、プロの方が持つような責任や期待を負う状況とも言えます。このような形で「プロと市民」という従来の境界線は、ますます曖昧になってきているのではないかなと思います。

 

川内選手が示した「市民ランナー」の可能性

市民ランナーの可能性を象徴する存在として、現在プロで活動されていらっしゃる、川内優輝選手の名前が挙がるのは自然なことかと思います。埼玉県庁職員として働きながら、日本代表として世界大会で活躍したその姿は「市民ランナーでも頂点を目指せる」という新たな可能性を切り開き、多くのランナーに希望を与えました。

彼の成功が教えてくれるのは、「プロ」「市民」という肩書きではなく、どれだけ努力を積み重ねられるかが重要であるということです。

 

努力の質に違いはあるのか?

市民ランナーの現実

市民ランナーの中には、フルタイムで仕事をこなした後、毎晩数時間の練習を積み重ねる人もいます。休日の時間の多くも練習やレースに費やし、自己ベストを更新するために日々挑戦を続けるその姿は、むしろプロ以上に厳しい環境の中で努力をしていると言えるかもしれません。

プロランナーの現実

一方で、すべての実業団ランナーが「練習だけ」に集中できるわけではありません。一部のチームでは、選手が業務をこなしつつ競技に取り組む例もあります。実業団に所属しているからといって、必ずしも恵まれた環境とは限らないのです。

このように、「プロ」と「市民」という区分よりも、ランナーそれぞれの意識や努力こそが、パフォーマンスを決定づける要因だと言えるのではないでしょうか。

 

「市民ランナー」という枠を超えて

「市民ランナー」という言葉には、かつて「プロには勝てない」というようなニュアンスが含まれていたかもしれません。しかし、近年ではエリート大会で上位に入る市民ランナーや、国際レースで活躍する選手も増えています。こうした例を見ると、もはや「市民」という枠組み自体が、意味をなさなくなりつつあるのではないでしょうか。

重要なのは、プロや市民といった肩書きではなく、それぞれがどのような目標を持ち、どれだけ真剣のに努力を積み重ねているかです。目標に向かって挑戦を続ける姿勢は、肩書きに関係なく共通して尊いものです。

 

おわりに

市民ランナーとプロランナーの境界線を明確に定義することは、時代とともに難しくなっています。それは、ランナーたちが肩書きや所属に縛られることなく、自分なりの形で走り続けているからです。

これからのランニング界では、「プロ」と「市民」の枠を超えて、目標を追い続ける全てのランナーが互いに刺激を与え合いながら成長していく時代が来ると思っています。そんな未来を期待しながら、私自身もランナーとして、枠にとらわれることなく、限界を決めずにどんどんチャレンジしていきたいと思います!

さて、今週末はいよいよ大阪ハーフマラソン!2週間前の自己ベスト更新で勢いに乗っているので、今回も良い結果を目指して全力で走り抜けます!

応援よろしくお願いします!