スポーツの世界でも、才能がある、ないと一言で片付けられることが多いですが、実際にはその中身は様々です。
自己ベストや短期的な努力の結果といったような単純な視点で評価されることもありますが、長年競技に関わり続ける中で、多様な才能の存在を実感してきました。
私自身も、元々は一般的に言われる「努力型」。でも、小学校1年の時からかれこれ22年も同じ競技を続けてこられたのは、もちろん周りの人や地理学的な環境などもあってこそですが、心の底から楽しく競技が続けてこられたかどうかは大きな要素だと思うんです。そういう意味での「才能」って自分にはあったんだなと思うこの頃です。
自分なりに、「才能」をいくつかの観点に分類してみました。
一番分かりやすい指標ですかね。概ね、自己ベストのタイムとレースの順位は関連しています。
これもやはり生まれ持ったものもあって、選手権系の大会など、順位が大事なレースの場合は、ラストの切り替え能力で勝敗が決まることが多いです。
ただ、これに関しては、他の選手の経験不足からそういう展開になっていることも多く、話すと長いので別のレース戦略系の記事でまとめたいと思っています。
悪天候でのパフォーマンスが安定している選手や、アップダウンの激しいコースに強いランナーがいるように、特定の状況で優れたパフォーマンスを発揮するケースもあります。
単純に走力で勝てなくても、ちょっと条件が変われば、チャンスを掴めることだってあるんです。
また、レース展開や他選手の動きに応じて臨機応変に戦略を変えられる判断力や、予期せぬアクシデントにも冷静に対応できる力も、競技の結果に大きな影響を与えます。このような「条件付きの才能」は、単純な運動能力だけでは測れないため、競技者が経験を重ねて培った瞬時の適応力がものを言う場面です。
また、競技だけに固執するのではなく、他の趣味を持つことで心のバランスを保つことも大切です。モチベーションの維持は、競技を長く続ける中で欠かせない要素であり、これ自体が一種の才能と言えます。
特に、厳しいトレーニングを続けることは多くの人にとって大きなストレスになるのではないかと思います。
今の時代、娯楽が豊富なので、競技一筋では続かないことも少なくありません。ゲームやアニメ、ライブ、推し活などなど、自分に合った趣味でリフレッシュしながら競技に取り組む力も、才能の一つではないでしょうか。
やる気やモチベーションも、スポーツにおいて重要な才能のひとつです。
プレッシャーのかかる場面での精神的な強さが鍵を握ることが多々あります。特に、競技における「勝負所」では、メンタルの強さが試されます。
いくら走力が高くても、メンタルが強くなければ、試合で力を出し切ることはできません。
また、中長期的にも、失敗を引きずらずに次に切り替えたり、長きに渡って集中力を持続させる力は、非常に重要な才能です。
ある程度トレーニングを積むと、「食べられるかどうか」はかなり大きいです。
人によっては、一見最初の走力が高くても、ハードなトレーニングをすると、栄養摂取が追いつかず、ハードな練習に耐えられなくなってくるケースもあります。
これは特に、長い距離を走るようになってから分かったことですが、内臓の特性や体質がアドバンテージとなる場合もあると感じます。
「才能」とは多様で複雑な要素が絡み合い、短期的にも中長期的にも影響を与えるものです。その中でも、「楽しむ力」はすべての才能の基盤と言える重要な要素です。
どんなことでも上達には時間が必要であり、そのためには「好き」という気持ちが欠かせません。結果だけを追い求めるのではなく、競技そのものを楽しめるかどうかも一つの才能です。
(こんなランニングオタクのブログを見てくださっている方は間違いなくその才能ありです笑)
なので、もし、短期的に成果が出なくても、才能は一般的に言われるような短期的に評価されるものではなく、むしろ長期的に伸びていくものだと捉え、短期的な成果だけをみて、「自分には才能がない」などと諦めないでほしいと思います。
長年競技をしていると、山あり谷あり、あるものですが、一期一会のチャンスはいつやってくるか分かないものですよ!
いついかなる時も、楽しむ気持ちを忘れずに取り組みたいですね!