情報過多の時代の中で、トレーニングをどう組み立てていくか

投稿日:2024年10月10日

かれこれ20年以上、試行錯誤する中でいまだに目標レースに向けてどういう練習をすればいいのか悩むことが多々あります。

この時代、情報はたくさんありますが、むしろありすぎて、自分に合った練習方法を見つけるのは正直難しいですよね笑

目標のレースによってはもちろん、その日の体調、スケジュール、天候などの条件によって、どの練習が最適かは常に変わってくるので、日々悩ましい限りです。

その中で改めてトレーニングの考え方について考えてみようと思います。

 

優先順位

まず最も大切なのは、トレーニングの優先順位を持っておくことだと思っています。

運動生理学的には、最適解はあることでしょうが、現実に人間社会はその通りには動いていません。

時には体の回復が不十分な状態で練習しなければならないこともありますし、逆に休んで睡眠を優先した方が良い場合もあります。

トレーニングの強度のバランスを考えつつも、無理に理想を押し通そうとせず、限られたリソースの中で何を優先するかを決めることが重要です。

練習を取り入れる際には、その練習が現在の生活の中で無理なく続けられるかどうかを見極めることが大切です。

特にうまくいかなかった時ほど、さらにあれこれ試して違う方向に向かってしまうような時期がありましたが、今となっては貴重な経験です。自分なりの優先度を軸としてしっかり持っておけば、振り回されることも少なくなってきます。

 

高強度

特に競技レベルのランナーにとって欠かせないのが高強度トレーニングです。

まあ、当たり前っちゃ当たり前なのですが、前述したように結果が出なかった時はやはりこの部分もブレてしまうものなんです。

個人的な体験になりますが、一時期、むやみやたらに距離を踏んだ影響で、高強度練習の質が極度に落ちてしまって、全く結果が出なくなり、また別のものを取り入れようとして、負のスパイラルに陥ってしまったこともありました。

今はおかげさまで調子が戻り、週に2回、長い距離走やペース走と、スピード練習を取り入れています。忙しい時期でも、平日には短時間で行えるインターバルトレーニングを行い、週末などしっかり時間を取れる時には、ボリュームのある練習をします。

 

月間総合距離

色々なデバイスの進化によって、統計も取りやすくなり、走行距離も自然と意識させられてしまうこともあります。

その上、SNSでの他の人の月間総合距離を見て、今の自分の練習不足さを痛感させられてしまうこともあります。

ただ、距離に関しては一つ言いたいのが、距離は高強度を確保した上での話で、上げるものではなく、結果として上がるものだと思っています。

距離を踏んだから速くなるのではなく、速い人が距離も踏んでいるというだけ。

レースに出る回数が増えれば、ピーキングやレース後の疲労でどうしても距離は減ってしまう一方で、その分レースで追い込めているのでかなりの強度になります。

逆に、レースに出ずに、高強度を避け、ジョグや練習回数を増やせば自然と距離は増えていて達成感はある一方で、高強度が疎かになってレースでは全然走れない、みたいなこともあります。

 

定番メニュー

最近思うのが、自分の定番メニューを作ることって意外と大事なんです。

他の人のメニューを参考にして、新しいメニューを開発してみたりするのもいいのですが、自分の過去の練習実績に基づいて、今日のメニューをこなすことが結果的には一番安定して追い込めているなと感じています。

個人的な定番メニューとしては、

16000mのビルドアップ(3'20-2'55/km)、1000mx10(3'03-2'53, r=200), 2000mx7(6'05-5'50, r=2')

などが最近の定番メニューになっています。

定番メニューを作ると何が良いかというと、普段のペースが分かっているので、その時の調子によって、最後までできるかどうかの判断や、途中でどういうふうに調整するかみたいな判断もしやすいです。

例えば、2000mx7 とかだと、最初の2-3本目くらいに余裕を持ちながら6'00近くに自然と上がってくるのが通常なのですが、そうでない場合は、最後4本か5本で切ってしまうことで、ダラダラと最後まで悩みながら続けるみたいなことをなくせたりします。また、疲労度合いも把握できるので、予想より体に負担がかかるメニューでダメージが残るといったことも防ぎやすいです。

 

最低限のノルマを決める

高強度練習の設定を考える時に心がけているのは、最低限のノルマを達成できる練習にすることです。

例えば、ビルドアップ走なんかは典型例で最初は余裕のあるペースでスタートし、最後は可能な限りペースを上げるので、序盤から全然だめということが起きにくい練習です。

1000x10のインターバルでは、1-2本目は様子を見て、少しずつ上げていき、5本目から8本目の間に一番ペースを上げるようにしています。

最初から自分の限界に近いペースで設定すると、調子が悪い時に失敗しやすくなります。そのため、このような感じで、中盤から後半にかけてペースを上げるように意識しています。

ペースを上げるタイミングは、ビルドアップ走でなくても、インターバルやペース走でも応用できます。

こうすることで、大きな失敗を防ぎ、練習全体の強度を保つことができます。

練習とはいえ、高強度練習で大きく外した時は相当へこむのですよ。。。できる限りそういう回数は減らしたい。

 

本連ギリギリまで悩む

また、これはほとんど単独での練習でしかできないことですが、具体的なトレーニング内容は直前まで迷うことが多いです。

1-2週間前くらいには、ざっくりとメニュー決めておきますが、それ以外の日はその日の体調や天候等に応じて柔軟に調整することが多いです。

実際、ウォーミングアップをしながら、どのメニューを行うかを決めることも多々あります。

 

楽しむこと!

速くなるにはそれなりに追い込むことも大事だけど、トレーニングは楽しんでなんぼの世界だと思ってます。

何事も上達するには継続できることが重要で、興味が持てない、楽しくない、続きそうにないようなトレーニングはまずもって長期的にはうまくいかないものですね。

 

プラシーボ効果というのがありますが、人間って不思議なことに、非科学的でも、信じることができればすごい力を発揮できる生物なんです。

個人的には、練習前に好きなお菓子食べたりとかでモチベ爆上げしてます笑

あと、YouTubeで、ケニアの人たちのトレーニング動画とかもよくみて力もらってます。

とにかくどんな手段でも良いので全力で楽しむためにあれこれやってみると、何かを掴むきっかけになるんじゃないかなと思います!

 

さいごに

第一回目の投稿ということで、大前提として、全体的なトレーニングの考え方ついてざっくりまとめてみました!

これから、このブログでも色々なこと書いていくと思いますが、それも含めて色々な情報が飛び交う中で色々な意味での自分の軸を見つけることがまず重要になってくるんじゃないかなと思います!

個別のテーマで深掘りしていきたいことは山ほどあるので、次回以降個別テーマで書いていきたいと思います!